バーンインソケットで何よりも重要なのは、確実にスクリーニングができることであり、高温下で何時間も、繰り返して使用しても安定して測定できることが必要です。特にコンタクトピンの接触性を高く安定させることが求められます。
バーンインソケット
バーンインテストとは
バーンインテストとは、半導体・デバイスの初期不良を発見するための加速度試験のことを指します。通常、125°環境下で数時間程度、半導体の電源ONの状態で放置し加速試験・ストレス試験を行います。このようにして意図的に初期不良を起こすことで、不良品を排除し出荷する半導体・デバイスの市場での不具合発生率を低下させます。バーンインテストは、半導体・デバイスの中でも特に信頼性が要求される車載品で行われるのが通常ですが、メモリやハイパワー系などの製造工程における歩留まりが悪いデバイスに関しても、良品率を上げるためにバーンインテストが行われます。なお、バーンインテストは大きく、①量産バーンイン②信頼性評価の2つに分けられます。
自動車をはじめ、様々な機器が電子化されるにつれ、半導体・デバイスの信頼性向上はもちろん、いかに市場への不良品流出をできるだけ少なくすることが求められており、バーンインテストの役目は非常に重要なものになりつつあります。
バーンインソケットとは
バーンインソケットとは、半導体・デバイスのバーンインテストを行うために、それらを高温環境下でテストを行うために使われる、パッケージに合わせて作られるソケットのことを指します。バーンインテストは通常125℃環境下で行われますが、例えば、車載向けデバイスの中でもエンジン回りなど「走る」「曲がる」「止まる」用途で使用されるものについては、さらに高い温度でテストを行うケースもあるなど、バーンインソケットにはより厳しい条件でも安定した動作を行うことが必要となっており、高い性能が求められます。こうした流れを受け、昨今の半導体・デバイスの開発は、少量多品種に加速していくため、バーンインソケットのニーズはますます高まっています。
バーンインテストが求められるアプリケーション
バーンインテストの目的は、先ほど述べたように、①半導体・デバイスに加速度試験を行うことで、意図的に不良品を見つけ、出荷する製品の信頼性を担保する②歩留まりの悪い半導体・デバイスをテストにより選別するという2つがありますが、バーンインテストが求められる主なアプリケーションは下記のとおりです。車載向け半導体については主に信頼性の担保に、メモリ・ハイパワーについては主に歩留まりの向上を目的に行われています。
車載
メモリ
ハイパワー
昨今のバーンインテストのトレンド
身の回りの機器の電子化がますます進むにつれ、半導体・デバイスの数と種類は増えるばかりです。この傾向が進むほど、電子機器にはより高い信頼性、より低い不良率が求められますが、その中でも、車載系に関してはADAS(先進運転補助システム)やCASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)の流れが加速しており、絶対に不具合を起こさない対策(正確には不良率を極限まで下げる)が求められます。この市場のニーズと課題に対応するため、バーンインソケットもより高温で、より確実に、より高い再現性でのテストが可能な仕様が求められているのです。
バーンインソケットに求められること
このように市場が変化しバーンインテストのニーズ高まる中、バーンインソケットに求められることには、大きく3つあります。
確実なスクリーニングが
できること高温環境下でも
一定の条件でテストができること高温環境下で行われるバーンインテストは、雰囲気の温度もさながら、半導体・デバイスの自己発熱も伴います。従って、バーンインソケットはこうした厳しい条件においても、一定の条件で試験できる事も求められます。
作業性が高いこと
量産あるいは数量の多いデバイスは、ひとつのバーンインソケットを使って何度も抜き差しする必要があります。従って、バーンインテストは自動化装置に適合させることが必要です。また自動化装置以外でも、信頼性評価など数が少ないものについては手動のソケットでも対応が可能ですが、それでも高い作業性は重要です。
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ICソケット・ソリューション.comを運営する㈱エンプラス半導体機器は、バーンインソケットにおける様々な課題を解決するソリューションを多数保有するトップメーカーです。あらゆるアプリケーション・デバイス・パッケージ向けのバーンインソケットをラインナップしておりますので、お探しの方は、まずはお求めのジャンルを選択してください。
- デバイスから選ぶ
- PKGから選ぶ
バーンインソケット ソリューション SOLUTIONS
半導体・デバイスの進化、およびより厳しい条件での対応ニーズの高まりによって、バーンインソケットが解決すべき課題は日々生まれていますが、ICソケット・ソリューション.comを運営する株式会社エンプラス半導体機器では、下記のようなソリューションを展開し、バーンインソケットに求められる課題を解決しています。
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多ピン対応ソリューション
安定した接触性と高寿命化を実現。
一体化バネによる高電流対応が可能。 -
QFP/SOPグランドピン付きオープントップソケット
挟み込み構造(2点接触)による安定した接触性能を実現。
グランドピンによる導通検査と放熱ピンによる高発熱PKGへの対応が可能 -
カーリング コンタクトシリーズ
プローブピンと同等の性能を安価に実現
大型化に伴うPKGの反りに対応可能なロングストロークピン -
非磁性ソケット
センサーアプリケーション向け非磁性のソケット
非磁性の特性かつ耐食性などの特性の維持 -
オープントップ BGA挟み込みソケット
挟み込み構造(2点接触)による安定した接触性能
PKGが挿入しやすい両開き構造 -
オープントップ QFP・SOP 挟み込みソケット
挟み込み構造(2点接触)による安定した接触性能
コンタクトピン接触面のクリーニング機能 -
高出力対応 液冷システム向け カスタムソケット
他の冷却方法と比較し、より高い冷却効率で熱暴走の制御機能が付いたシステム向け
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LCFシリーズ(汎用成形フレーム)
様々なデバイスに対し、低価格・短納期対応
現場でのソケット交換が容易に可能 -
キャリアソケット
キャリアを用いてPKGのハンドリングを容易に
異なる厚さのキャリアに対応可能 -
パワーデバイス向け カスタムソケット
多様なパワーデバイスに対応
パワーデバイスの大電流への対応も可能 -
カバー付きオープントップソケット
PKG上面全体を保護する機構を一体化、
ごみの付着を防ぐカバー付きソケット -
カバー操作性向上大型ソケット
簡単操作で多ピンPKGに対する安定した押圧を実現
操作性向上を追求。 -
高さ調節機能付きソケット
ヒートシンク押圧面の高さ調節機能で、1つのソケットで異なる厚みのPKGに対する試験が可能。
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ヒートシンク付ソケット
発熱するPKGに接触させることで、熱がヒートシンクを伝いPKGの温度上昇を抑えることが可能
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ヒートパイプ付きバーンインソケット
ヒートパイプの熱循環構造による高い放熱性能で、
高発熱PKGに対する個別温度調整試験の精度向上 -
個別温度コントロールシステム
ソケット毎にデバイスの温度管理が可能。
高精度の温度制御を実現(設定温度±3℃) -
VCコンタクト
大型PKG用ソケットの大幅なコストダウンを実現
現場でのソケット交換が容易で大電流対応が可能 -
Super Shrinkソケット
バーンインボード実装効率の大幅向上
バーンインボード枚数の大幅減 -
ESめっき
高温環境下で接触子の高寿命化を実現。
メンテナンス費用削減。低電圧製品にも対応可能。 -
AMコンタクトシリーズ
低価格・短納期でソケットを提供可能
表面圧接方式により、現場でのソケット交換も容易
バーンインソケットに関することなら、
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バーンインソケットに関するご質問がございましたら、お気軽にご質問ください。また、これまでにICソケット・ソリューションに寄せられたご質問を下記にも纏めておりますので、ぜひご覧ください。
- 数1000ピンレベル、LGAタイプのセラミックパッケージ(20~50mm)の電気検査方法について考えています。セラミックパッケージのWB(表側)とLGA(裏面側)の電気検査を実施したいのですが、対応可能でしょうか?
- 特殊なパッケージの部品単品試験のため、適合するソケットを探しています。適合製品はありますでしょうか?システムレベルテストのため、数量が多く部品の脱着が比較的簡単なものを希望しています。
- 150℃以上のバーンインに対応できますか?
- PKGの発熱対策はありますか?
- 接触性の向上対策はありますか?