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高温高湿バイアス試験THB(temperature humidity bias)の 特徴と仕組みについて解説

2024.07.1

THB試験とは

THB試験とは高温高湿バイアス試験とも呼ばれ、車載用などの半導体デバイスに高温、高湿、電源電圧を印加することで金属において発生する腐食を加速し、電子部品の耐久性を評価する試験になります。

意図的に試験対象に負荷をかけることによって、通常数年後に発生する欠陥を数時間で発見することができます。初期故障を検出し、通常の動作温度範囲で試験を行うバーンインテストなどに比べ、THB試験は高温高湿環境での長期的な耐久性評価に重点を置いています。

THB試験の特徴について

1.高温高湿環境

THB試験の特徴の1つとして、試験対象を高温(約85℃)と高湿(約85%RH)の環境でテストすることによって、半導体が最も厳しい劣化条件でテストすることができます。特に高湿の環境ではイオンマイグレーションによる絶縁破壊を起こす可能性などがあるので、欠陥を早い段階で見つける試験として重要な役割を果たしています。

2.通電(バイアス)

試験対象に対して、電圧を印加することで部品に電気的ストレスを与え、金属部品の腐食反応が促進されます。これによって短期的で長期的な半導体の使用環境を作ることが可能です。

3.ISO規格への準拠

THB試験はISO16750などの国際規格に準拠して実施されることが一般的です。これにより、試験の一貫性と信頼性が確保され、異なる製品間での比較が容易になります。

THB試験の仕組みについて

1.試験準備

試験する電子部品や材料を準備し、前処理である清掃や検査を行います。試験の目的や要件に応じて、試験サンプルを選択します。

2,環境条件の設定

試験室内の温度と湿度を設定します。一般的な設定は、85°Cの温度と85%の相対湿度です。これにより、高温高湿の環境を再現します。

3.電圧の印加

試験対象の部品に、指定された電圧を印加します。この電圧は、部品の仕様や試験条件に基づいて決定されます。通常、定格電圧の80-100%の範囲内で設定されます。

4.試験の実施

電圧の印加と環境条件の下で、試験対象の部品を数百時間から数千時間にわたって試験します。試験中は、定期的に部品の状態や電気的特性を監視し、データを記録します。

5.評価と解析

試験後、部品の劣化や腐食の程度、電気的特性の変化などを評価します。得られたデータを解析し、部品の耐久性や信頼性を評価します。

まとめ

THB試験は半導体デバイスの信頼性を評価する際に非常に重要な指標となっております。当社が手掛けるICソケットは100℃以上の高温や高湿のストレス環境に耐えられる高品質な製品になります。ICソケットのお困りごとはエンプラスまでご連絡ください!

 

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